まいろぐ

取り柄のない私ですが、何か「自発的に」取り組みたいと思い、ブログを書いてみます。

【読書感想】会社以外での収入を考えさせられる本

☆はじめに

「大企業だから安心できる、そんな時代はもう終わり」「収入源は複数持つべき」こんな話を聞いて久しいですが、収入源を複数持つことは難しいと思います(この本でさらに実感しました)。でも自分にどんな仕事ができるか考えるとワクワクしませんか?この本は、ワクワクするビジネスの方法を考えさせてくれる本です。

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☆本の基本データ

藤村 靖之著 月3万円ビジネス 非電化・ローカル化・分かち合いで愉しく稼ぐ方法

株式会社晶文社 2020年6月30日発行

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☆この本を読むきっかけ

この本はたまたま図書館で見つけて手に取りました。会社以外に3万円も収入があったらすてきだなーと思ったからです。

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☆本の内容

著者の藤村さんが提唱する、月3万円稼げる仕事の複業、地方で持続的に経済が循環する仕事づくり、「奪い合い」ではなく「分かち合い」など、真の豊かさを実現するための考え方とその実例を紹介した本です。本の前半は、月3万円を稼ぐ実例、後半は「地方で仕事を生み出す」方法に注力されているます。

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☆ピックアップしたい点

まず、第一章 「月3万円ビジネス」とは  に書かれている、今まで私のなかになかった商売の考え方です。

価格を適切に定める

多くの場合、先に原価と経費が決まっています。原価+経費に利益を載せてか価格が決まります。... こういうやり方で売れるのは、金余りの時代だけです。そうではなくて、先ず一番に価値を定めます。自分勝手に決めるのではなく、買う立場の人に確かめます。次に、客が感じる価格よりも安い価格を定めます。その後で、原価+経費が価格よりもウント安くなるように、作り方と売り方に知恵の限りを尽くします。

ー原価+経費以外の考え方をしたことがなかったので、驚きました。しかし、個人でしかも3万円しか稼がない(この本では、ひとつのビジネスで3万円以上稼がない前提です)のならば、この考え方は素敵だなと思いました。「金余りの時代だけ」という部分がグサリときますね。「客が感じる価格よりも安い価格を定め」月3万円稼ぐのは本当に難しいことだなと思いますが、単価が安ければ困っている人にもサービスを届けられますね。

 

次に、第3章 地方で仕事を作るセオリーより 日本の行き詰まりを突き付けられました。

この国のシステムは、いずれは中央集権のシステムから地方分権型・地域循環型のシステムに変わらざるを得ないでしょう。…しかしその転換にはGNPの大幅な減少、利権の喪失、一時的な雇用の喪失などの痛みや混乱を伴うために、大きな転換は経済破綻などの重大な閉塞の後に訪れると思われます。

ーこのコロナ禍という緊急事態、利権が絡まって世間に混乱をきたしました。利権を守る動きが様々な社会問題を引き起こしています。これは強すぎる中央集権が生み出した弊害なのかと、恥ずかしながら最近考えるようになりました。引用した部分はまさにそのことを表現していますね。東京一極集中ではもう限界、そう思う自分と、仕事や家族がある東京を捨てられない自分のせめぎあいを感じる部分でした。

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☆まとめ

月3万円ビジネスの具体例をたくさん紹介しつつ、日本の中央一極の社会問題にまで迫る情報満載の一冊でした。ビジネスの実例もたくさんありますが、東京での仕事にはあまり向かないかなとも思います(この本は地方での生活を提唱しているのでそれは当然です)。しかし、ビジネスはどれもユニークで、私なら何をしたいか・何ができるだろうと考えさせてくれました。同時に、お客さんを飽きさせない愉しみ、ステキの極み(本の中にでてくる私の好きな言葉)を生み続けるのは知恵を絞って考えなければいけないのだなと痛感しました。どんなことでもお金を得ることは大変なことです…しかし、今まで会社での仕事以外考えたことがなかった私に、自分も行動を起こさなければならないと、考えさせてくれたこの本に感謝しています。